大人気写真ブログ『Humans of New York』の紹介映像で耳にした「delusional」の意味とは?

以前、『マニアックなのについフォローしたくなる個性派 Tumblr ブログ8選』という記事で『Humans of New York』というブログを紹介しましたが、私はこのブログが大好きです。

Humans of New York

Humans of New York

(本にもなりました)

その『Humans of New York』を運営しているブロガー、ブランドン・スタントン(@humansofny)を紹介する映像が公開されていたので観てみたところ、ブランドンさんが以下のように言っていました。

In the early days I’d have people actually say to me, ‘how delusional do you have to be to think that you’re going to be a successful photographer with no experience?’—I had thousands of photos and I’d been doing it for months and nobody was paying attention.

ポイント

“delusional” は「妄想的な」という意味です。

Delusional comes from a Latin word meaning “deceiving.” So delusional thinking is kind of like deceiving yourself by believing outrageous things. Delusional thoughts are often a sign of mental illness, but the word can also be used more loosely to describe behavior that is just not realistic. If your friend thinks he’s going to get rich playing video games, he’s probably not mentally ill, but it’s not a stretch to call him delusional.

(”delusional thinking” と言えば、とんでもないことを信じることによって自分をだますような考え方、という意味なんですね〜)

via delusional – Dictionary Definition | Vocabulary.com

つまり、ブランドンさんは「始めてまもない頃、僕はいろんな人にこう言われました。『経験もないのに写真家として成功しようなんて、どれほど妄想的にならざるをえないんだ。』僕は何千枚も写真を撮って、何ヶ月も写真を撮り続けていましたが、誰も見向きもしませんでした」と言っていたのでした。

補足

というわけでブランドンさんがなぜこのブログを始められたかという理由なんですが、2010年にファイナンスの会社をクビになったことが、そもそものきっかけになったそうです。当時ブランドンさんは26歳でした。

この TIME 誌のインタビューで、「これまで5000枚以上の写真を撮影されていますが、最も印象に残っている人は?」という質問に「セントラル・パークで出会った80歳のおばあちゃんがいるんですが」とブランドンさんは答えていますが、そのおばあちゃんというのはこの方です。

今年の4月にはこのおばあちゃんのショートフィルムも製作されました。

一般的に有名な人の優れた言葉が取り上げられやすい一方で、この世に生きるどんな人も優れた言葉を持っているということを、このおばあちゃんは教えてくれます。

それと同時に、街中で初めて出会った人の哲学や人間性を、短時間の会話の中から引き出すブランドンさんも、やはりコミュニケーション能力にずば抜けた人物であることがわかります。

そんなブランドンさんが、果たして街中でどう人々に接し、どう人々と会話をしているのかについて、アイルランドのユニバーシティ・カレッジ・ダブリン(University College Dublin)で講義しているビデオもありました。

このビデオでも、彼は一人の聴衆から素晴らしい “名言” を引き出すことに成
功するのですが、やはり彼は人と会話する時の態度や言葉の選び方がうまいのかなと思いました。

そんな彼が引き出した名言をいくつか。

街いく人の写真を取って、彼らの言葉と一緒にアップするプロジェクトというのは、一見誰にもできそうな気がしますが、これらの作品を見ると、やはり彼だからこそこのプロジェクトはここまで成功したと言えるかもしれません。